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2023.07.07
環境建設委員会 - 五日市駅前市有地活用計画(案)

辻よし子です。

本日、臨時の環境建設委員会が開催され、五日市駅前市有地活用計画(案)について、市側から報告があり、各委員が質問と意見を述べました。

市が行政計画を策定する際には、所管の委員会に報告をし、意見を求めることが、議会基本条例で定められており、
それに則って開かれたものです。
私が意見として述べた主な内容は下記の通りです。



今回の五日市駅前市有地活用計画は、12年前に策定された報告書(活用方針を具体的に示したもの)を基本にしているというが、
方向性に大きな違いが見られる。(観光振興を中心から、移住・定住促進を視野に交流に力点を置いた案へ)

方向性を修正するのであれば、それなりの根拠と、その裏付けとなる調査結果が必要。
ところが、12年前に駅利用者や事業者を対象にしたアンケート調査や懇談会をおこなったままで、
今回の計画策定にあたって調査も懇談会も実施されていない。


2020年度までの総合計画には「五日市駅前市有地の有効活用」が明記され、3年毎の実施計画にも明記されていた。
しかし、2021年度の実施計画から「五日市駅前市有地の有効活用」の文言は削除され、2022年度に策定された第2次総合計画からも削除されている。
総合計画から一旦外した事業を実施するのであれば、それなりの実施根拠が必要だが、なぜ、今実施するのか理由が希薄。


12年前の報告書では、整備手法に関する詳しい記述があり、その中ではPFI方式を前面に押し出し、
民間活力の導入が重要なポイントになっている。ところが、今回の計画案では整備手法についてほとんど触れられておらず、
設計や工事の単なる委託業務が民間活力の導入であるかのような書き方になっている。
資金調達および運営経費において、市の負担に大きな違いがあるにもかかわらず、十分な説明がされていない。


今回の計画は、「五日市まちづくり協議会」と「駅前から五日市の魅力を発信する会」の2つの市民団体からの提案を参考に
策定したことになっている。
しかし、後者の市民団体が市に要望書という形で意見を提出したのは、6月30日(金)であり、
議会に計画案が示されたのは7月3日(月)。
その間、土曜・日曜の2日しかない。

市の担当者は当該団体のHPを参考にしていたというが(当該団体は4月23日に初めての集会を開き、そこで出された意見をHPに掲載している)、
市に提出される前の意見を、行政組織が果たしてどこまで計画に盛り込むことができるのか大いに疑問である。

実際、当該団体が要望書に掲げた項目(五日市憲法草案、五日市の地学・自然史についての発信)について、
積極的に取り入れた記述は見られない。

一方、「五日市まちづくり協議会」については、扱いが全く異なる。
市長が市有地活用を職員に指示した当初から、「五日市まちづくり協議会」の提案を前提に計画を進めることになっていたからである。

こうした大きな違いがあるにもかかわらず、6月30日付けの要望書を駆け込みで掲載することによって、
表向きは2つの団体の提案が等しく計画案の参考にされたかのように見えてしまうことに、強い違和感を持つ。

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本日の行政計画については、あくまで「報告」であり、賛否を採るものではありませんが、
自公の委員会からは高く評価する意見が出され、共産党の委員からは多くの疑問点が出されました。

私は、上記の意見に加え、市長の強引な進め方を改めて批判しました。
市制30周年という周年行事に合せるために、市民との合意形成を蔑ろにし、一部の賛同者の声だけで強引に進めることは、
公共事業として大いに問題です。

なお、7月15日から3週間、本計画案の意見募集(パブコメ)がおこなわれる予定です。
計画案や関係資料も公開されますので、ぜひ、ご覧になり、計画の進め方を含めてみなさんの声を市に届けてください。

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