辻よし子と歩む会 | あきる野市議会議員辻よし子ホームページ

辻よし子です。
３月議会最終日に行った討論の４本目です。
引田駅北口土地区画整理事業の特別会計予算に対する反対討論です。
予算審議における答弁があまりにもお粗末だったので、厳しい内容の討論になりました。
毎回のように事業の杜撰さを指摘してきましたが、目に見える改善が見られないまま、すでに事業は終盤に差しかかっています。
これまで投げ掛けてきた疑問点が、このまま有耶無耶にされて終わることのないよう、残された期間で納得のいく回答を出してしただきたい、との思いで討論しました。

④引田駅北口土地区画整理事業　２０２３年度特別会計予算に対する反対討論

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議席番号2番、会派くさしぎの辻よし子です。
議案第33号　令和5年度あきる野市秋多都市計画事業武蔵引田駅北口土地区画整理事業特別会計予算に、反対の立場から討論します。

　本事業ついては、公平性、公正性、透明性の観点から多くの問題があることを指摘し、これまでも反対をしてきました。本定例会議の予算特別委員会においては、これまで以上に予算額の内訳等について十分な説明が得られず、本事業の財政管理に不安を抱かざるを得ない状況となりました。

　総額１０億円を超えるみらい建設工業の包括委託工事については、各年度の委託内容が分る資料を提出することになっており、昨年の予算特別委員会には、前年度の工事施工実績と新年度の工事施工見込みについて、区分毎の工種と数量並びに区分毎の合計金額を示した資料が提出されました。
　ところが、今回の予算委員会には、前年度と新年度それぞれの工事費の総額と工事区域を示した簡易な図面しか提出されませんでした。図面だけでは、整地工事なのか、舗装工事なのか、雨水管敷設工事なのか、工事の内容が全く分らず、また、工事のボリュームも、工事区分毎の金額の内訳も分りません。新年度のみらい建設工業への工事委託料は３億７，５９９万１千円に上ります。
　内訳の分らない簡易な図面に変えた理由について質したところ、より分りやすい資料にしたという、理解し難い答弁がありました。議員に理解できることは、図面の資料程度ということなのでしょうか。

　幅員１２メートルの東西道路については、国費補助の対象になっていましたが、工期の都合により国費補助の対象にならない包括工事に変更されたことが分りました。その影響額について尋ねましたが、予算特別委員会の中では答弁が得られませんでした。本事業の施工者として、補助金が減額になったことに対する意識の低さが示されました。また、物件補償費２億３０万４千円について、補償対象は何棟かという単純な質問についても、正確な答弁が出されるまでに、休憩を挟み長い時間を要しました。

　予算審議あたって提出された資金計画では、当初の資金計画と比較して、事業費の総額が約２億３千万円膨らみ、あきる野市の負担金は約４億５千万円増える見込みです。オオバへの委託料は、見直し検討会議において２，７００万円削減する計画になっていましたが、今回示された資金計画では逆に約５，４００万円増えることになり、その開きは８，１００万円にもなります。

　労賃単価等の上昇が増額理由とのことですが、労賃単価だけで、そこまでの増額になるでしょうか。
　また補償費は、当初の資金計画に比べて約７億２千万円、１．４倍に膨らむことが分りました。その理由について質したところ、当初の資金計画は、外観目視により内部の状況が分らずに試算したためとの説明でした。しかし、本事業地内の建物のほとんどは一般住宅であり、平均的な建物の内部に比べ、補償費が１．４倍になるほどの特殊性があるとは思えません。
　昨今の人件費の上昇や物価高騰により事業費が膨らむことは致し方ありません。しかし、当初の見積額や委託業務量の見込みの甘さによって支出が膨らんだ分まで、人件費や物価高騰を理由にされ、市の責任が有耶無耶にされることは許されません。2020年1月から3月にかけ6人の専門家を委嘱し検討された見直し検討会議では、先に述べたオオバの委託料減額を含め、約2億2000万円の事業費減額となる「見直し報告書」が取りまとめられました。あの検討会議に費やした時間と労力、そして、会議のゆくえに関心を寄せて見守った市民の思いは、いったい何だったのでしょうか。改めて、これまでの経緯を振り返り、市民に説明のつく事業費の詳細な内訳を示していただきたいと思います。

以上、令和5年度武蔵引田駅北口土地区画整理事業特別会計予算に対する、反対討論と致します。

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