辻よし子と歩む会
TOP プロフィール メッセージ 議員活動報告 市議会レポート くさしぎ 歩む会通信 歩む会へのお誘い お問い合わせ 辻よし子 on facebook

+ + + あきる野市議会議員辻よし子の議員活動報告 + + +

2023.03.25
3月議会 討論 (2/6) - 個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例に対する反対討論

辻よし子です。
3月議会最終日に行った討論の2本目です。
議案名からは、なんのことだかさっぱり分らないと思いますが、この条例改正には、マイナンバーカードに医療情報を紐付けることの問題と、
生活保護法の対象から外国人が除外されていることの問題、2つが背景にあります。その点を討論で述べました。

②個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例に対する反対討論

****

議席番号2番、会派くさしぎの辻よし子です。
議案第12号 あきる野市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例について、反対の立場から討論します。

 本議案は、生活保護制度を利用する外国人が、特定健診の結果をマイナポータルで閲覧できるようにするため、規定を整備するものです。
 条例改正の必要性は理解するものの、その背景には次のような2つの問題点があります。
 ひとつは、特定健診の結果をマイナポータルで閲覧できるにするためには、医療券をマイナンバーカードに替えることが前提になっているということです。
 医療券は、生活保護利用者が医療扶助を受けるための資格確認証であり、福祉事務所が委託する医療機関ごとに発行しています。マイナンバーカードを用いたオンラインの資格確認にすることで、紙の医療券の発行事務等が不要となり、福祉事務所の事務負担の軽減につながることは理解できます。また、国では、診察時に必要な情報を閲覧できるようになれば、より良い医療サービスの提供につながると、そのメリットを強調しています。

 しかし、マイナンバーカードを用いることで、本人にとって知られたくない情報までが診察時等に閲覧されてしまう恐れがあります。たとえば内科受診の際、直接必要のない精神科の受診歴も閲覧されてしまうとしたら、それは本人のメリットにつながると言えるでしょうか。
 一方、マイナポータルはマイナンバー法において利用制限などが課されていません。医療分野におけるマイナポータルの目的の1つは、マイナンバーで紐付けられた個人情報をAIがプロファイリングして健康リスクを予測し、マイナポータルに表示することで、健康管理に向けた行動変容を促すことです。マイナポータルには、今回の議案に取り上げられている特定健診情報だけではなく、予防接種歴、乳幼児健診、学校検診、薬剤情報、手術医療管理情報など、生涯にわたる健康・医療データを集積する計画が既に進められています。さらに、本人の同意に基づいて民間の生涯型電子カルテに集積し、その膨大な個人情報をAIを使ってビッグデータ化し、企業が利活用できるようにすることで、ヘルスケアサービスを新たな成長産業にすることが狙いのようです。
 特定健診の結果をマイナポータルで閲覧できるという利便性の裏には、このような国の目論見があることを、自己情報コントロール権の観点から、もっと明確に示し、理解を図った上で進めるべきだと思います。
 もう1点は、生活保護制度における外国人の位置づけに関わる問題です。
 外国人は、国籍条項に基づき、生活保護法の適用対象から外されています。日本の社会保障制度・福祉制度において、国籍条項があるのは生活保護法だけです。外国人のうち、日本人の配偶者、永住外国人、入管特例法に基づく特別永住者、認定難民等に限って、当分の間、生活保護法に準ずる取扱をしているに過ぎません。欧米諸国では、日本の生活保護制度に相当する公的扶助制度の適用対象がもっと広く、一定期間の正規滞在があれば公的扶助の適用を認めています。日本における外国人の人権侵害の状況については、昨年11月に国連の国際人権規約委員会から勧告が出されるなど、海外から厳しい視線が向けられています。生活保護法における外国人の扱いもその例外ではありません。在日外国人に対する差別的な制度を改めず、マイナポータル利用上の格差を是正するだけでは、問題の本質から目をそらすことになるのではないでしょうか。

本条例改正の背景には以上のような問題があることから、本条例の改正には反対します。

 <<< 前の記事      次の記事 >>> 


©copyright 2014- 辻よし子と歩む会, くさしぎ・草の根市議と市政を考える会