辻よし子と歩む会
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+ + + あきる野市議会議員辻よし子の議員活動報告 + + +

2020.10.2
9月議会の最終日

辻よし子です。

本日は、9月議会の最終日でした。

補正予算を除けば、すでに委員会での審議を終えた議案ばかりです。質疑や議論はなく、賛成、反対、それぞれの討論原稿を読み上げ採決をします。
ある意味、儀式的に見えるかもしれません。しかし、それまでの審議を経た上で、賛成、反対、それぞれの主張をぶつけ合う場でもあります。

私は一人会派なので、討論を誰かに頼むというわけにはいかず、今回は4つの討論をしました。
討論原稿については末尾に記載します。それぞれに思いを込めて書いた討論原稿ですので、読んでいただけたら幸いです。


9月議会を振り返り、私としてのトピックスは次の3つです。

①情報公開条例が改正されました!

あきる野市の条例は、東京26市の中でも公開性の面で遅れている部分があり、これまで何回か一般質問で改正の提案してきました。
それが実現し、本当にうれしいです。
ひとつは、情報公開の請求者の条件(市内在住・在勤等)が外れ、何人(なんぴと、誰でも)になったこと。
これによって、請求した情報が黒塗り(非開示)になった場合に、誰でも行政不服審査請求ができるようになりました。
また、行政の意思形成過程の情報開示について、旧条例では、いろいろ非公開にできる余地が残されていたのですが、それがかなり限定的になりました。
この条例改正をきっかけに職員の情報公開に関する意識が高まることと、情報公開の制度を利用する市民が増えることを期待したいと思います。

②PCR検査について前進

市内の社会福祉施設を対象にした市独自のPCR検査が始められることになりました(8300万円の補正予算が初日に可決されました)。
高齢者介護施設の職員を対象にしたPCR検査の必要性を訴えてきた一人として、本当に良かったと思います。
ただ、定期的に検査できるほどの予算ではないので、どうやって有効な使い方をすればよいか、
現場の方々と相談しながら検査を進めていく必要があります。
また、国に対してPCR検査体制の整備を求める意見書が全会一致で可決されました。
私が提案した議員提出議案に対して、全会派が賛成者となったのは初めてのことで、うれしい限りです!

③一般会計決算、区画整理事業の決算が不認定に

これまで私は一貫して一般会計や区画整理事業の決算については反対してきましたが、毎回、反対少数で認定されてきました。
ところが、今回はこれまでいつも賛成をしてきた自公の議員が、新市長の市政運営を批判し反対に回ったため、2つの決算が不認定になりました。

区画整理事業の反対討論では、同じ反対でも理由は全く異なる内容の討論になりました。

自公は市長の見直しによって工事が遅れ、地権者に影響が出たことを反対理由に掲げました。
一方、私は見直しが不十分で期待はずれに終わったこと、事業が本来の手順を無視して前倒しで進められていること等を理由に掲げ、
また、市長が何の見通しもなく中断に踏み切ったことの問題点にも言及しました。

市長に対する批判について述べた部分では自民党議員から「その通り!」という声が上がり、
事業の問題点を述べた部分では、現市長を支持している会派の議員から「その通り!」との声が上がり、なんだか不思議なことになりました。

ところで、予算が否決されると市政に大きな影響が出ますが、決算が不認定になっても市政に直接的な影響はありません。
ただし、地方自治法では、市長が必要と認められる措置を講じたときは議会に報告する義務を負うことになっています。

もっとハードな議会の方が多いと思いますが、私にとっては、なかなか長い1ヶ月でした。


【2020年度9月議会 討論原稿1 - 一般会計決算】
議席番号2番 会派くさしぎの辻よし子です。
議案第93号 令和元年度あきる野市一般会計歳入歳出決算の認定について、不認定の立場から討論します。

2019年度は、大型台風19号の襲来と新型コロナウイルス感染症の拡大により、市の職員の方々にとっては非日常の業務が続き、苦難の年とも言える年でした。
日本の自然災害では、特に、公共サービスの最先端を担う自治体職員に重い負担がかかる社会構造となっており、
災害対応のあり方を社会全体で考える必要性を改めて感じた年でもありました。
さらに、あきる野市では、台風19号の通過後まもない時期に新市長の就任という政治的な大きな転換があり、
それに伴う土地区画整理事業の一時中断と見直しという難しい課題もこなさなければなりませんでした。
このような大波をいくつも乗り越え、業務に当たってこられた職員の方々に、まずは、心より感謝と敬意の気持ちを表したいと思います。

さて、2019年度の決算について、不認定とする理由の大半は、国策として進められた事業にあります。

その一つが、事業費5000万円余りのプレミアム付き商品券事業です。
プレミアム付き商品券は、消費税引き上げによって打撃を受ける低所得者や子育て世代への影響を緩和する目的で発行されましたが、
対象者のうちの40%は購入せず、券の販売実績は30%という結果に終わりました。
国の計画した券購入までの手続きが煩雑だったことに失敗の大きな原因があり、準備作業に携わる担当職員の業務も増え、
6月には担当課の残業時間が100時間を超えていたことが明らかになりました。

二つ目は消費税引き上げに合せて行なわれた幼保無償化です。無償化自体は歓迎すべき政策でしたが、公平性の面から欠陥のある制度になってしまいました。
特に看過できない問題は、同じ3才から5才でありながら通う施設の違いによって、無償化の対象になる子どもと、ならない子どもがいることです。
加えて、副食費の免除基準や無償化となる誕生月の基準にも通う施設の違いよって不合理な差が生じています。
また、大きな制度改革でありながら年度途中に強行し、しかも、具体的な制度設計が示される時期が遅かかっため、必要以上に自治体の担当職員を疲弊させる結果となりました。

この他、費用対効果が乏しいマイナンバーカードによる証明書のコンビニ交付事業、税の理念に反するふるさと納税および森林環境譲与税など、
問題の多い国の施策に自治体が振り回されているのが実態です。本来の地方自治の姿は、一体どこにあるのでしょう。

一方、市独自の事業については、少子高齢化社会に向けたダウンサイジングの方向性が見えないことが不認定の主な理由です。
特に、将来世代への負の遺産となりかねない下水道事業および武蔵引田駅北口土地区画整理事業の特別会計への操出金を認めるわけにはいきません。

最後に、決算審査を通して気づいた課題について2点述べさせていただきます。
1点目は、負担金・補助金のあり方です。負担金、補助金の使い道は、受け取る団体や機関の意思が尊重されるべきであることは言うまでもありません。
ただし、税金を原資とする以上、会計および活動内容の透明性を確保し、公共性のある効率的な資金の運用に努めなければなりません。
2019年度の負担金、補助金では、会計の透明性、効率的な資金の運用において課題のある事業がいくつか見受けられました。
所管課においては責任にある指導・監督に努めていただくよう、改めてお願い致します。

2点目は業務委託のあり方についてです。
精算後に成果物の不備が発見され、納品が大幅に遅れるというという過去の事例が、2019年度においても繰り返されてしまいました。
成果物の不備は受託者の責任ですが、早い段階で不備を指摘し納期までに改善を求めることは所管課の責任です。
さらに、精算前の成果物の合否の確認が形骸化していないか、再度見直していただきたいと思います。
また、2019年度の入札状況を見ると、規定に沿って適正に落札されているものの、落札価格がその業務に見合った妥当な価格といえるのかどうか
疑問を感じる案件がありました。競争原理によって極端に落札価格が抑えられてしまえば、そのしわ寄せが末端の労働者にいく可能性もあります。
入札制度の改善についてさらなる研究を進めていただくと共に、各所管課では業務の成果だけではなく委託先の労働状況も含めて目配りをしていただくよう、お願いいたします。

以上、令和元年度あきる野市一般会計歳入歳出決算の認定についての反対討論とします。


【2020年度9月議会 討論原稿2 - 情報公開条例】
議席番号2番 会派くさしぎの辻よし子です。
議案第85号 あきる野市情報公開条例の一部を改正する条例に賛成の立場から討論します。

あきる野市では、ここ数年、議事録をHPで公開する審議会・委員会の数が着実に増え、市の情報公開に対する積極的な姿勢がうかがえます。
また、昨年度開催された武蔵引田駅北口土地区画整理事業の見直しに関する検討会議では広く傍聴者を受け入れ、議事録の公開も迅速におこなわれました。
本条例改正はこうした流れをさらに加速させるものであり、これまで情報公開の重要性を訴えてきた一人として、たいへんうれしく思います。

あきる野市情報公開条例・第5条「市政情報の公開を請求できるもの」では、これまで、市内在住者や在勤者等の条件をつけていましたが、
改正案ではこれらの条件がすべて外され、「何人」も開示請求できる形になりました。
また、第9条では、「公開しないことができる市政情報」という文言が「市政情報の公開義務」に改められました。
これらは、今回の条例改正のねらいを示す象徴的な改正箇所と言えるでしょう。
第5条については、単に請求者の枠を市内から市外に広げたということだけではありません。
市ではこれまでも改正前の第11条「市政情報の任意的な公開」に基づき、市外在住者などの開示請求に応じてきました。
むしろ、市内、市外の大きな違いは、開示請求した情報が全部または部分的に非開示、いわゆる黒塗りとなった場合にありました。
非開示の理由に納得がいかなかった請求者が市内在住者であれば行政不服審査請求ができますが、市外在住者にはそれが認められていませんでした。
今回「何人」に改正されたことで、請求者誰もが行政不服審査請求ができるようになりました。
開示、非開示の判断は自治体が独自に下すものですが、今後は、非開示の根拠をより明確に求められるようになるでしょう。

第9条において注目すべき改正は、旧条例の第7号です。これまでの条文では、審議会等の議事録について「公正又は円滑な議事運営が損なわれると認められるもの」は、
公開しないことができるとされていました。しかし、「円滑な」という文言では非開示の範囲が恣意的に広げられる恐れがありました。
改正案では、この条文に相当する第5号として、「率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に市民の間に混乱を生じさせるおそれ、
又は、特定の者に不当に利益を与え、若しく不利益を及ぼすおそれがあるもの」に替えられました。
「率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性」という具体的な表現になり、かつ、「不当に損なわれる」等の強い表現にすることで、非開示の範囲が限定的になりました。

他に第9条で注目すべき改正箇所は、旧条例の第6号です。
条文では、「市が意思形成過程において作成または取得した情報について、将来の同種の事務事業に関わる意思形成に支障が生ずると認められるものは、公開しないことができる」
とされていました。「将来の同種の事務事業」という文言の意味するところが曖昧であり、それに「関わる意思形成に支障が生ずる」となると、
さらに恣意的な範囲が広がります。改正案では、「意思形成過程」という文言を含む非公開情報の条文がなくなりました。

また、改正案の第11条には、旧条例にはなかった、「公益上の理由による裁量的公開」が追加されました。
これは、たとえ非公開情報が記録されていても、公益上特に必要があると認められれば公開することができるというものであり、
情報公開の公益性に着目した重要な追加条文だと捉えています。

情報公開と公文書管理は、しばしば車の両輪にたとえられます。
情報公開条例の改正によって、より透明性の高い市政運営を実現していくためには、公文書の作成と管理の充実が不可欠です。
職員の方々には、日々の業務の中で作成される文書のひとつひとつが、意思形成過程の貴重な記録であることを改めて認識し、
本条例改正の目的が達成されるよう努めていただきたいと思います。
最後に、数年にわたり本条例改正の検討を進めてこられたすべての職員の方々に心より感謝を申し上げ、
あきる野市情報公開条例の一部を改正する条例の賛成討論とします。


【2020年度9月議会 討論原稿3 - 陳情(憲法論議)】
議席番号2番、会派くさしぎの辻よし子です。
陳情2-3 国会における憲法論議の推進と広く国民的議論の喚起を求める意見書について、反対の立場から討論します。

当然ながら、憲法について論議すること自体は否定しません。しかし、憲法は、そもそも政府による権力の乱用を抑制し、
国民の権利を守るためのものであり、国民的議論の喚起を国に求めるのは筋違いです。
ましてや、異なる意見に耳を貸さず、数の力による強硬採決を繰り返す現政権に、まともな憲法論議ができるはずがありません。
特に、憲法解釈を一方的に変更し、集団的自衛権の行使を閣議決定で決めた蛮行は許しがたく、そのような政権が、国民に議論を喚起する資格などありません。

憲法に縛られるべき政権が、これほど野放図に憲法無視を繰り返していることにこそ、危機感を持つべきであり、憲法に基づいた正常な国会運営を求めることが先決です。
災害対応や新型コロナ対策は法律を整備すれば十分であり、形ばかりの憲法論議が進めば、その先には憲法改正の強行採決が待っているかもしれません。

今、私たちに必要なことは、憲法について誠実な姿勢で建設的な議論ができる政治の土壌を国民の力で培うことではないでしょうか。
以上、本陳情の反対討論とします。


【2020年度9月議会 討論原稿4 - 武蔵引田駅土地区画整理事業】
議席番号2番 会派くさしぎの辻よし子です。
議案第100号 令和元年度あきる野市秋多都市計画事業武蔵引田駅北口土地区画整理事業特別会計歳入歳出決算の認定について不認定の立場から討論します。

本議案の中心的論点のひとつは、言うまでも無く、新市長による事業の見直しが妥当であったか否かにあります。

本事業の見直しにあたって、外部の専門家を招いた検討会議が設置され、事業の具体的な内容について公開の場で意見が交わされたことは、たいへん大きな意義がありました。
しかし、引き出された結論は、残念ながら期待に沿うものではありませんでした。

事業計画の変更に至らなかった要因は、ひとつに、土地区画整理事業における国や東京都の補助金について、一自治体では変えられない制度の縛りがあったこと。
もうひとつは、すでに仮換地指定を控えた時期であったため、計画変更の与える地権者への影響が考慮されたことにあったと理解しています。

一方、沿道ゾーンのうち商業施設の誘致が計画されている地区の見直しについては、一部変更の可能性がありながら、計画案通りとの結論になりました。
当地区の換地においては、申出換地によって不利益を被る地権者の存在が明らかであるだけに、本来であれば、本事業における申出換地の問題性を
専門家の目で厳しく検証した上で、変更の是非を議論すべきでした。それが出来ていれば、違った結論が導かれていたかもしれません。

いずれにしろ、既に動き出した事業を見直すには痛みが伴います。
それだけに、見直しを指示する首長はどこまでの痛みを覚悟し、見直しの目標をどこに定めるのか、ある程度の輪郭を示す必要があるのではないでしょうか。
それがないまま、いきなり見直しの指示をしたことが多くの混乱を招き、事業中断という痛みを伴った割には、不十分な成果しか得られなかった要因でもあるように思います。

次に、昨年度執行された事業内容について、不認定の理由を述べます。
昨年度は事業中断により、換地設計案に対し地権者から提出されていた9件の意見書についても、土地区画整理審議会で審議されないまま次年度に持ち越されました。
そのため、換地設計の決定には至らず、仮換地指定も行なわれませんでした。ところが、株式会社オオバとの工事変更設計書を見ると、
仮換地指定通知書の作成業務は予定通り委託されており、その業務の委託料の全額が支払われていたことが分かりました。
つまり、9件の意見書に対する審議会の結論が出ていないにもかかわらず、事務局の設計案通りに承認されることを見越して、
仮換地指定通知書の作成まで済ませていたということです。これでは、土地区画整理審議会が市の追認機関になっていると批判されても仕方がありません。
本来踏むべき手続きを蔑ろにして、作業を先行したことは大きな問題です。

最後に、生産緑地指定の問題について一言申し上げます。
ご存じの通り、一昨年、事業地内において、新たに生産緑地の指定が行なわれ、換地後企業に売却もしくは貸与される予定の農地も生産緑地に指定されました。
2018年度、生産緑地指定により減収となった固定資産税と都市計画税の合計は1040万円。2019年度はそれを上回る1590万円となりました。
法の理念に反し公平性を欠く手法で強行された政策が、市の財政を圧迫していることを見逃すわけにはいきません。

以上、令和元年度あきる野市秋多都市計画事業武蔵引田駅北口土地区画整理事業特別会計歳入歳出決算の反対討論とします。


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