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2019.12.19
12月議会での討論

■瀬音の湯指定管理(反対討論)
■幼保無償化に関する条例改正(反対討論)
■特養誘致に反対する陳情(賛成討論)
■区画整理事業の再開を求める陳情(賛成討論)

辻よし子です。

本日で12月議会が終わりました。

10月の市長選で、自公の応援する前市長から、共産・立憲などが応援する新市長に替わりました。
議会は20人中、自公が12人を占めていますので、波乱の議会になることは予想していましたが、やはり、スッタモンダいろいろあった議会でした。

今日も市長の発言の取り消しを巡って紛糾し、1時間半近く休憩となり、その間に議会運営委員会が開かれました。

今回の議会では、質問に対する答弁に全くなっていない発言を何度も繰り返したり、周囲への配慮に欠けた不適切発言が飛び出したり・・・・
政策論議で紛糾するならまだしも、それ以前のところで、自公の議員から追及される場面が多く、ため息が出るような状況でした。

地方議会には与党も野党もなく、私は是々非々で臨んでいますので、市長の不適切発言など、見過ごせない問題については、ストレートに批判させていただきました。
ただ、新市長に三行半を下すような言い方ではなく、今後に期待する気持を込めて発言したつもりです。
開発問題にしても、平和・人権問題にしても、これまでの自公路線とは違った政策が実現できるチャンスでもあるので、新市長には頑張って欲しいと思います。

今日は、瀬音の湯の指定管理、幼保無償化、区画整理事業の見直し、特養の誘致問題の4つについて討論しました。

幼保無償化については、反対したのは私一人。特養の誘致問題については、自公と私の意見が一致するという珍しいパターンになりました。
その2つについて、このあと、討論原稿を掲載します。

かなり長くなってしまいますが、お読みいただけるとうれしいです。


■瀬音の湯指定管理(反対討論)

議席番号2番 会派くさしぎの辻よし子です。
議案第90号 「あきる野市十里木・長岳観光施設に係る指定管理者の指定について」反対の立場から討論します。

ご存じの通り、今年9月、私たち議員の元に、指定管理者社内におけるハラスメントを訴える匿名の手紙が届きました。
本議案は、当・指定管理者に今後5年間の施設管理を行わせることが妥当かどうか、議会の判断が求められているものです。

匿名のひとりからの訴えであり、施設の性質上、営業への影響も考え、慎重に対応すべきと考えますが、議会として責任ある判断を下すためには、次の2点の確認が不可欠です。

1点目は、しかるべき調査がされ、事実関係の確認がされていること。
2点目は、社内におけるハラスメント防止対策が適切であったか検証し、改善すべき点があれば、改善計画を示すこと。

しかし、委員会審査の中で、市から事実関係の明確な説明はなく、今後の調査についても、具体的な方法や予定は示されませんでした。
社内のハラスメント防止対策については、いくつかの改善策は既に講じられていることが分かりましたが、これまでの防止対策に対する総合的な検証や、それに基づく改善計画などは示されませんでした。
また、改善策のひとつである提案箱の設置についても、委員からの質問によって、提案箱の鍵を、ハラスメントの加害者となり得る立場の役職が管理していることが明らかになりました。今後、鍵の管理は副市長が行うことになりましたが、このこと1つをとっても、社内のハラスメント防止対策がいまだ発展途上にあるということが、浮き彫りになりました。

こうした状況では、今後5年間の施設管理を当・指定管理者に行わせることが妥当かどうか、責任を持って判断することはできません。
そのため、継続審議にすることを提案しましたが、1名の委員の同意しか得られず、選択肢から外されてしまいました。

本指定管理者は第3セクターであるため、市長、副市長は社の取締役としての責任と、あきる野市のトップとしての責任と、2足のわらじを履いて、この問題に立ち向かわなければなりません。委員会の審議を通じて、市長、副市長の真摯な姿勢は十分理解できました。そして、本議案に賛成する委員からは、市の本気度が確認できたので、市を信頼して賛成するとの賛成理由が述べられました。
しかし、ハラスメントという人権にかかわる重大な問題について、本気度や信頼などといった抽象的な判断理由で「良し」とすることが、許されるのでしょうか。
もし、被害者が実在するとしたら、継続審議にさえせず、市を信頼して賛成するという議会に絶望する他ないでしょう。賛成した委員の一人から、「今後の展開によっては議会に責めを負うようなこともあり得るかもしれない」との発言もありました。まさにその通りであり、それだけの責任が議会の議決にはあるからこそ、拙速に、賛成すべき議案ではないのです。

以上、本議案に対する反対討論とします。


■幼保無償化に関する条例改正(反対討論)

議席番号2番 会派くさしぎの辻よし子です。
議案第84号 「あきる野市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例」に反対の立場から討論します。

本条例改正は、今年10月から始まった幼児教育・保育の無償化に伴い、規定を整備するものです。

幼保無償化は、2017年の衆議院選挙において安倍首相率いる自民党が急きょ公約の柱に掲げた政策です。無償化そのものに反対する人は少ないでしょうが、子育て支援には多くの課題があり、「無償化の前に待機児童対策を講じるべきではないか」「そのためには保育士の配置基準の見直しや処遇改善から取り組むべきではないか」といった多くの声が、保育現場を中心に上がりました。
しかし、幼保無償化は、そのまま安倍政権の下で、「人づくり」政策に位置づけられ、今年10月の消費税引き上げに間に合わせるべく、タイトなタイムスケジュールで準備され、強引にスタートを切りました。

急ごしらえの制度設計であったためか、あるいは、そもそも何のための無償化かという、理念が曖昧だったのか、出来上がった制度は欠陥だらけと言わざるを得ません。

その1つは、無償化の対象施設の問題です。政府は無償化の趣旨として、「人格形成の基礎を培う幼児期の教育の重要性」を掲げています。そうであれば、質の高い教育および保育を保障することが不可欠なはずです。ところが、質の担保が保障できない無認可の保育施設を無償化の対象に入れる一方、教育の質を評価することなく、幼稚園類似施設を無償化の対象から外しました。

2つ目は、「保育の必要性」に関わる公平性の問題です。幼稚園および認定子ども園については「保育の必要性」が問われることなく、すべて無償化の対象になります。ところが、東京都認証保育所、家庭的保育事業、院内保育施設、ベビーシッター等については、「保育の必要性」の認定を受けなければ、無償化の対象になりません。働く意思はあっても様々な理由で働けなくなったり、あるいは、限られた時間しか働けないまま、これらの施設を利用している保護者の子どもは、無償化の対象から外されます。
その一方、幼稚園や認定子ども園の子どもは、保護者が働いていなくても無償化の対象になります。同じ3歳から5歳の子どもに対して、このような合理性のない扱いの違いが許されるのでしょうか。

3つ目は、そもそも幼児教育と保育とでは所管省庁が異なり、それぞれの制度の成立過程や背景には、違いがあります。異なる2つの制度をどのように融合するか、十分調整することなく、無償化という一つの枠に、はめ込んだために、整合性を欠く制度になりました。
その一例が委員会審議においても指摘されました。幼稚園および認定子ども園に通う子どもは、満3歳の誕生日を迎えた翌月から無償化の対象になりますが、保育園に通う子どもは満3歳の誕生日を迎えた翌年の4月にならないと無償化の対象になりません。
また、副食費が免除される基準が、幼稚園および認定子ども園に比べ、保育園の方が厳しく設定されています。

本来、幼保無償化は、すべての子どもが等しく幼児期の教育および保育を受けられる制度であるべきです。公平性の面でこのように欠陥の多い制度を認めるわけにはいきません。
幼保無償化自体には反対ではありませんが、国の制度に問題があるため、その制度に基づく本条例改正には賛成できません。

以上、反対討論とします。


■特養誘致に反対する陳情(賛成討論)

議席番号2番 会派くさしぎの辻よし子です。
陳情第元(31)-10号 「市長の独断で特別養護老人ホームを増やすことに反対を求める陳情書」に、賛成の立場から討論します。

11月1日におこなわれた村木市長の所信表明では、少子化に対する取組みに続き、2つ目の柱として高齢化に対する取組みが掲げられました。そこでは、まず、高齢者が住み慣れた地域で元気に過ごせるよう「介護予防」と「健康づくり」を推進していく方針が示され、それに加えて、御堂中学校西側の市有地および秋川高校跡地への福祉施設の誘致の方針が掲げられました。
本陳情は、この福祉施設の誘致に対して反対を求めるものです。

市長の提案する特別養護老人ホーム(以下、特養)の誘致に対して、本陳情では「断固反対」との表現が使われ、また、陳情者他、市内および周辺自治体の23の特養の施設長が署名をしています。
なぜ、そこまで強い反対の声が上がったのでしょうか。

その理由のひとつは、今回誘致しようとする特養が、広域的な利用を前提にしているという肝心な説明が欠けていたからではないでしょうか。市民の間では、特養は希望してもなかなか入所できないという印象が強く、特養を誘致すると言えば、市内の高齢者を対象にした施設と考えるのが普通でしょう。しかし、今回の陳情審議を通し、西多摩地域における特養の待機者の状況は以前に比べて大きく変わり、待機期間が大幅に短縮されていることが明らかにされました。つまり、市民に誤解を与えたまま、市民の意図しない誘致計画が進められることに、現場から待ったの声が掛かったということです。

一方、区部では 行き場のない高齢者の問題が深刻化していることも事実です。地域包括支援センターへのヒアリング調査では、リスクがありながらも在宅介護で対応しているケース、長期間の宿泊デイサービスで凌いでいるケース、不本意ながらやむを得ず無認可の施設を利用しているケースなど、待機者の置かれた厳しい状況が報告されています。

東京都は2018年から2020年までの高齢者保健福祉計画において、特養の入所申込者は高止まりしていると分析し、2018年3月1日現在で4万6,623床あるベッド数を、2025年度末までに6万2,000床へ増設する計画を打ち出しています。そのための方策の一つとして打ち出された制度が、「広域的に利用する特別養護老人ホームの整備に伴う地域福祉推進交付金」です。この制度は、自治体自らが必要とするベッド数を整備した上で、他地域からの利用者を受け入れるために、さらに整備を進める場合、1床当たり250万円の交付金を出すというものです。

都内全体で特養が不足し、多くの高齢者が入所できずに困っているのであれば、特養を誘致できる地理的環境にあるあきる野市が協力し、その結果、あきる野市の地域福祉に役立つ交付金が得られるのであれば、それはそれで良いのではないか、とも思えます。
しかし、この点についても、強い反対の声が上がりました。その理由は介護人材の不足です。100床規模の新たな特養ができれば、人材不足はさらに深刻化し、ベッドは空いていても介護職員が不足しているために受け入れができないという施設が出て来るかもしれません。
さらに、特養だけではなく訪問介護やデイサービスなど介護福祉事業者全体に影響が及ぶ可能性もあります。
「この地域にこれ以上の特養を建設することは様々な弊害が生じるために断固反対を求める」という陳情書の文章を文字通り受け取れば、今後一切の建設を認めないことになりますが、この表現は、介護人材不足に対する現場の強い危機感から発せられたものと理解しました。市長からは外国人材の登用を考えていくとの答弁がありましたが、具体的な方策が示されない以上、陳情者の不安に答えたことにはなりません。

また、本陳情では東京都の待機者調査の数値に対しても、実態との乖離があるとの指摘がされています。
実際、介護現場からは、特養以外の多様な受け皿が整備されてきていることや、特養については重度化した入所対象者が増え、短期間で退所するケースが増えているとの声も聞かれます。また、東京近郊の千葉県や埼玉県の施設の方が場所によっては交通アクセスが良く、かつ、介護報酬の違いから利用料金が安くなるため、待機者が西多摩地域よりも近隣県に流れる傾向があるとも聞きます。
行き場のない高齢者の問題があるにせよ、果たして東京都が目標に掲げる6万2,000床という数字が妥当なのかどうか、東京都に対し最新の分析結果と数値の根拠を求め、市においても広域型特養の必要性について十分精査するべきでしょう。

最後に、陳情の題名にもある「市長の独断」という点について一言申し述べます。市長は、言うまでもなくあきる野市のトップリーダーであり、自らの掲げた選挙公約に基づき、政策の実現に向けて、あきる野市を牽引していかなければなりません。
11月の小池都知事との意見交換の場で、市長が特養の誘致について要望したことは、時期尚早と批判されることはあっても、「独断で進めた」と批判されるべきことなのか、表現自体には疑問があります。しかし、特養の現場で働く人々の窮状や危機感を考えれば、このような強い言い回しになったことは理解できます。
私達議員は、様々な意見を持った市民の代表であり、多様性のある合議体として活動しています。しかし、同じく選挙で選ばれる市長は、議会とは異なり、わずか一人。市長に投票しなかった市民の代表でもある、ということです。

元我孫子市長の福島浩彦さんは、市長になった後(のち)は、自分を応援した人々よりも、むしろ、自分を選ばなかった人々の意見を丁寧に聞くことに努めたといいます。政策の最終的な判断は市長が毅然と下すべきですが、民主主義においては、そこに至るまでの過程が重要であり、特に意見を異にする市民に対する合意形成には最善を尽くのが、トップリーダーの責任ではないでしょうか。
この陳情を貴重な機会と捉え、市長の高齢者福祉に対する熱い思いを、多くの現場関係者に伝え、語り合い、よりよい福祉政策として実を結ぶことを願って、本陳情の賛成討論とします。



■区画整理事業の再開を求める陳情(賛成討論)

議席番号2番 会派くさしぎの辻よし子です。
陳情第元(31)-9号「武蔵引田駅北口土地区画整理事業の早期再開を求める陳情」に、賛成の立場から討論します。

陳情審査の前におこなわれた陳述では、冒頭に、「当事業地内の居住者は、土地区画整理事業に人生を振り回されて来た19年間だった」との訴えがありました。また「この開発事業は居住者が求めたものではなく、居住者の願いは下水道の敷設であったこと」、そして、「市街化調整区域から市街化区域に編入される際、税金は上がるけれど区画整理をするから我慢してくれと協力を求められたこと」などが語られました。19年間、下水道整備を待たされ、迷いながらも区画整理事業を受け入れることにした居住者が、ここに来て事業中断となれば、強い憤りや不安を持つことは、確かに理解できる面もあります。
これまで事業の見直しを訴えてきた一人としては、その思いを受け止めた上で、どのような見直しが可能なのか考えなければなりません。本定例会の一般質問では、考え抜いた結果の見直し案として、まずは換地を希望する居住者の仮換地指定を優先し、その後、都市計画道路や駅前広場などの縮小を図るという変更案を提案しました。

そこで、この案に対する陳述者の意見を伺ったところ、居住者の仮換地指定が希望通り早期にできるのであれば、その後、都市計画道路などを変更することについては、議会に委ねるとの回答を得ることができました。
また、陳情の2点目として「見直しに当たっては、居住者の納得のいく説明と協議を尽くすこと」が掲げられています。この要望については、私が再三、市に求めてきた「地権者の十分な理解と合意に基づく事業」という主張と一致します。また、現行の計画やこれまでの進め方について、今も納得できずにいる地権者の存在も忘れてはなりません。本陳情が求める納得のいく説明と協議は、市の果たすべき当然の責務です。
以上のことから、本陳情には賛成致します。

ただし、委員会審査の中で明らかになった以下の点について、疑問を呈しておきます。
本陳情には、「来年4月から移転開始の予定」という文言があり、陳述の中でも、来年4月に移転するつもりで居住者は準備を進めているとの発言がありました。
しかし、この11月に予定されていた仮換地指定では、住宅を先行して整備する街区の仮換地指定が、使用収益の開始時期を明記しない5号指定であったことが明らかになりました。来年4月から移転を開始するのであれば、なぜ、使用収益の時期を明記した1号指定でなかったのか不思議です。
また、住宅を建築するために必要な指定道路の申請について、市では建築基準法に基づく申請をまだおこなっていないことも明らかになりました。4月から移転を開始するためには、その前に指定道路を公示し、道路を築造し始めるのが常識と思われますが、それがおこなわれていません。これでは、住居の建築確認は認められず、たとえ新市長による工事の中断がなかったにせよ、4月の移転は不可能です。
なぜ、居住者の方々は、来年4月から移転を開始できると思われていたのでしょうか。これまでの市の説明に、誤解を招くような説明はなかったのか、陳情審査を通じて大きな疑問が生じました。

最後にもう1点、委員会審議で明らかになった問題を付け加えておきます。
都市計画道路3.4.13号線については、いつ建設されるか見通しのない立体交差のために、本事業で側道用地も含めて整備されます。この、当分必要のない側道部分も、公共減歩として地権者に負担させる計画であることが確認されました。また、立体交差の事業主体はあきる野市であり、経費は、現在予定しているオーバーパスであれば約10億円、仮にアンダーパスになれば約26億円もかかることが明らかにされました。なお、この金額は25年前に試算した値とのことです。
立体交差が決められたのは昭和44年であり、その後、50年間、立体交差の必要性について検討されたことはありませんでした。
あきる野市は、本事業における道路計画について、東京都や警察と何回も協議を重ねてきましたが、その中においても、立体交差の必要性について協議されたことは、ただの一度もなかったことが明らかになりました。今回の見直しの中で、平面交差に変更すれば、地権者の負担は軽減され、今後必要となる多額の築造費に対する市の出費も回避できます。

半世紀も前の計画に縛られることなく、今の地点から未来を見通し、計画変更の是非を判断することが、次世代に対する私たちの責任ではないでしょうか。

来年1月から予定されている検討会議では、本陳情の要望も踏まえつつ、公共施設の縮減による事業費の圧縮と、公平・公正な換地の道筋が示されることを切に願い、本陳情の賛成討論と致します。


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