+ + + あきる野市議会議員辻よし子の議員活動報告 + + +
2019.12.12
環境建設委員会
辻よし子です。
本日は、私の所属する環境建設委員会がありました。
重い内容の審議がいくつかり、一般質問と同じぐらい緊張しました。
9時半からスタートし、終わったのは夕方の5時過ぎという長丁場になりました。
行政とのやり取りで、疑問が解けたり、市の姿勢が確認できたり、課題が浮き彫りになったり・・・という点では、
時間を掛けたなりの成果はあったように思いますが、せっかく多様な意見を持った議員で委員会を構成しているのに、
自由討議はほとんど成立せず、議論が深まらなかったのが残念です。
主な審議内容を報告します。
①引田駅北口土地区画整理事業の早期見直しを求める陳情
今議会から、意見陳述が公開の場でおこなわれることになりました。
以前から求めていた議会改革の一つですが、実現して本当に良かったと思います。
特に、今回の陳情については、行政や傍聴者の前で、陳述者との質疑応答が出来た意味はとても大きかったです。
それというのも、賛否に大きく影響する陳述者の答弁があったからです。
陳情書を単純に読んでしまうと、区画整理事業の見直しに反対し、従来の計画通りに実施して欲しいと訴えているように思えてしまいます。
ところが、陳述者に
「計画通りの換地を希望する居住者だけ先に仮換地指定をし、そのあと都市計画道路などの見直しをするのであれば、それは構わないのか」
という趣旨の質問をしたところ、「それであれば構わない」という回答が返ってきました。
これは、とても貴重な答弁です。
もし、これまでのように「密室」で陳述が行われていたら、行政や傍聴者は、この答弁を直接聞くことができませんでした。
ただ、残念ながら、陳述は休憩中にされるため、そこでのやり取りが記録に残りません。
次のステップとして、記録に残せるように改革を進めたいと思っています。
さて、以上のような陳述者の答弁があったので、陳情には賛成しました。そして、審議の中では、主に次の問題を指摘しました。
*都市計画道路3.4.13号線については、五日市線との立体交差を平面交差に見直すべき。
将来立体交差にするのに30億円もかかる。他府県では、都市計画道路の立体交差を平面交差に見直している事例がある。
立体交差を計画しているために広い道路用地が必要となり、その分を地権者が公共減歩として負担しなくてはいけない。
*大型スーパーの誘致は見直し、原位置換地を希望する地権者は、今の居住地に留まれるようにすべき。
他のゾーンでは原位置換地でも飛び地換地でも自由に選べるようになっているのに、大型スーパーの誘致の場所だけ、市が要綱で、
原位置換地を認めないとしているのは不公平。
*部分的に仮換地指定をした後、都市計画道路の変更や換地設計の変更を行うことがどこまで可能か、
専門家を交えた検討会議でしっかり検討してするべき。
②下水道の公営企業会計への移行
来年度から、下水道事業を公営企業会計に移行するための条例案が提案されました。条例案には賛成です。
しかし、公営企業会計に移行する目的は、健全な経営管理を進めるためであるにもかかわらず、市では、経営戦略も策定しないまま、
来年度新たに下水道の事業認可区域を広げようとしています。しかも、費用分析の結果、合併処理浄化槽の方がコスト面で有利との判定が出ている地区です。
9月議会の一般質問で、「下水道にするか、合併処理浄化槽にするか、負担と受益の関係も含めてよく練り直し、時間をかけて試算する」
という素晴らしい答弁を副市長からもらったばかりなのに、矛盾するのではないでしょうか。
なぜ、その地区の事業認可を急ぐ必要があるのかと質したところ、地元住民から要望書が出され、前市長がやると回答したから、とのこと。
全体計画も決まらない内に個別の要望に応えるというのは、市の決定プロセスとしておかしくないでしょうか。
声の大きいところが優先させるのだとしたら、公平性からも大いに疑問です。
公営企業会計への移行に反対するわけにはいかないので、これらの疑問を述べた上で条例案には賛成しました。
③指定管理
指定管理者の選定に当たっては、すでに選定員会で審査されており、普通であれば、議会で問題になることは、ほとんどありません。
しかし、今回は、指定管理会社におけるハラスメントを告発する匿名の手紙が各議員に送付され、議会の判断が問われることになりました。
しかも、指定管理者は第3セクター。代表取締役である市長と取締役である副市長は、市の責任者と指定管理者の責任者と2つの顔を持つことになり、より問題が複雑になりました。
今日の委員会を通して、「告発内容が事実なのかどうか、まだ十分調査し切れておらず、グレーな状態であること」、
「管理会社のハラスメント防止対策や危機管理体制について改善の余地があること」などが明らかになりました。
そこで、現段階では、議会として責任を持って指定管理者を選定できないので、3月議会まで継続審議にすべきでは・・・と提案しました。
しかし、他の委員からは、「市が改善に向けて真摯に取り組む姿勢が確認できたので、賛成する。継続審議にする必要ない」との意見が多く出されました。
継続審議は全会一致が条件であるため、却下。
私も市の真摯な姿勢は認めますが、問題がグレーなまま、しかも、会社としての改善策もこれから・・・
という段階で責任を持って指定管理者として認めることはできません。そのため、反対をしました。
本日の審議のほんの一部なのですが、すでに長文になってしまいました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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