辻よし子と歩む会
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2019.06.06
引田駅北口土地区画整理事業 / 汚水整備事業 / 就学援助制度

辻よし子です。

一般質問が終わりました。今回初めての方も含め、多くの方々に傍聴していただき、ありがとうございました。

質問のテーマは
  • 引田駅北口土地区画整理事業
  • 汚水整備事業
  • 就学援助制度
    の3つでした。
    それぞれ報告します。


    (1) 引田駅北口土地区画整理事業 は、現在、換地設計の大詰めに差し掛かっています。
    地権者にとっては、自分の土地がどこに移されるのか重大な問題です。
    昨年秋に、市が作った換地設計案について、40人から要望書が出されました。
    そして、今年1月に開かれた土地区画審議会に、その要望書の内容が資料として配布されました。

    私は、40人の要望内容がきちんと資料に掲載されているのか、市の作成した資料と40人の要望書を情報開示請求で入手し、見比べてみました。
    すると、要望書に書かれた意見の中で掲載されていない意見がいくつもあり、
    その一方で、いつのことだか分からない「説明会」で出されたという意見がいくつも載っていました。
    削られた意見の中には、換地の公平性に対する疑問や、換地の根拠を求める意見など、区画整理事業の根幹に関わる重要な意見が入っていました。
    その一方で、説明会の意見として、事業の早期実現を求める意見が羅列されていました。

    そこで、一体どのような理由で、要望書の意見を削除したり、関係ない説明会の意見を載せたりしたのか問い質しました。
    それに対する答弁が、あまりに誠実さに欠いたため、質問をしているうちにだんだん熱くなってしまいました。
    そもそも、最初の市長答弁も事実に反する内容でした。
    「類似する項目ごとに分類、集約し、換地設計(案)に直接関わらないと思われる項目を除いた」との答弁でしたが、
    実際には集約などされず同じような意見が羅列されていますし、直接換地に関係ない意見も、
    わざわざ「その他」という項目を作って載せてあります。
    要するに、市が勝手に削除した意見について、削除した根拠を示すことができず、おかしな答弁になったのだと思います。

    市がどの程度、意図的に資料を作成したのか、それとも特に意図はなかったのかどうかは分かりませんが、
    地権者ひとりひとりが切実な思いを込めて書いた要望書を、非常にいい加減に扱ったことは事実です。

    土地区画整理事業では、個人の財産である土地が、行政によって一方的に動かされ、形状も変えられてしまいます。
    それだけに、その作業である換地設計については、公平性、公正性、透明性が強く求められます。
    あきる野市の区画整理事業には、公平性も公正性も透明性も欠如しているのではないか、と言わせていただきました。


    (2) 汚水整備事業

    これまた問題が多い事業です。
    汚水整備事業については、私はだいぶ前から、下水道に代えて合併処理浄化槽での整備を検討すべきだと主張して来ました。
    人口減少と超高齢化社会が進み、今後、公共施設の維持管理が大きな課題となることは間違いありません。
    そうした中、人口密度の低い山間部に、新たに下水道を敷くことは、財政上大きな負担になります。
    合併処理浄化槽であれば、下水道のような面整備ではなく個々の家ごとに設置でき、
    管理さえ適正におこなえば処理能力は下水道となんら変わりありません。
    市もその点を認め、合併処理浄化槽についても検討するとのことでした。
    しかし、あきる野市では、汚水処理整備計画を担当している下水道係と合併処理浄化槽を担当している生活環境課が別々の部署にあります。
    そのため、本腰を入れて下水道から合併処理浄化槽への転換を図ることが難しいのです。
    そこで何回か組織改正を提案して来ましたが受け入れられず、市長は「日頃から部署間の連携を図るように指示しているので、
    このことで実証してみせる」とまで言い切りました。
    ところが、それから9か月間、一度も連携会議は開かれていなかったことが、分かりました。
    まったく呆れるしかありません。
    その結果、合併処理浄化槽については具体的な計画が全く進まないまま、下水道に偏った計画が作られつつあります。

    下水道事業については他にも問題があります。
    下水道事業に対する市民の財政負担が、市街区域と市街化調整区域とで、推計で30倍以上違うということです。
    この問題は、下水道事業が市街化調整区域に入る時期に、一度、議会でも問題にされ、
    市側も「たいへん大きな課題であり、十分検討させていただく」と答弁していたにもかかわらず、結局、20年近く放置されてきました。

    こうした問題点を追及しましたが、納得のいく答弁はありませんでした。


    (3)就学援助制度

    そして、今回取り上げた、もう一つのテーマが就学援助制度です。
    こちらは、提案型の質問にしたつもりです。
    事前に、議会事務局の協力を得て、東京26市にアンケート調査を行い、その結果をもとにいくつかの提案をしました。

    ひとつは、あきる野市の認定基準を見直す必要があるのではないか、ということです。
    アンケート調査の結果、あきる野市は他市と比べて就学援助を利用できる世帯の収入要件が厳しいこと、
    そして、市民の平均年収が低い割に、就学援助の利用率が低いことが分かったからです。

    もうひとつは、就学援助制度の保護者への周知方法をもっと工夫して欲しいということです。
    沖縄県の調査では、経済的に困窮している世帯でありながら、就学援助を利用していない世帯のうち、
    「制度があることを知らなかった」「申請の仕方が分からなかった」という世帯が2割に上ったそうです。
    東京26市のうち、様々な工夫をしている市の例を挙げて、提案をしました。
    また、就学援助のお知らせの文章についても、工夫が必要ではないかと提案しました。
    「生活が困難」「困窮している」などいう言葉を使わずに、「一定の条件を満たせば支援が受けられる」「家庭の事情に応じて給食費などを支援する」
    といった書き方をしている市の例を紹介しました。

    他に、申請書をHPでダウンロードできるようにすることや、給食費の支払いの簡略化などを提案しました。

    データや資料をもとに丁寧に提案したつもりですが、答弁としては「研究してまいります」という、
    つれない答弁がほとんどでした。
    しかし、あきらめることなく、今後も役立ちそうな資料があれば提供しながら、市に働きかけていきたいと思います。

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    (2019/6/7)
    一般質問で要望した就学援助の申請書のHPへの掲載の件、
    担当課が早速対応してくださいました!
    素早い対応に感謝です!

    http://www.city.akiruno.tokyo.jp/0000007523.html

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    (2019/7/1)
    新聞と一緒に、あきる野市の教育広報が届きました。
    これまでの「一房のぶどう」という名前から「あきる野の教育」になり、カラー版で字も大きくなりました。

    最終頁に、就学援助のお知らせが出ていますが、
    それを見ると、6月議会で提案したことが、早速、反映されていました!

    ●「経済的に困難な家庭を支援する」という表現から
    「一定の条件を満たす場合、教育費の一部を援助しています」という表現に。

    ●「対象になるか迷われる場合は、申請することをお勧めします」を追加。

    議会では、申請する側の立場に立って、制度の説明文を、なるべく申請しやすい表現に改善することを提案し、
    多摩地域の他の自治体の例を取り上げました。
    その中で、立川市と武蔵野市を参考にしたようです。
    担当部署の職員のみなさんに感謝です!



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