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2016.9.2
議案審議「震災復興特別交付税・返還金」

辻よし子です。

今日は、議会4日目。
昨日で一般質問が終わり、今日は議案審議がありました。
私が問題にしたのは、補正予算の中に入っていた「震災復興特別交付税・返還金」です。
震災復興予算が、復興とはまったく関係のないことに使われていた問題を記憶している方も多いと思いますが、
実は、あきる野市もガス化溶融炉の建設費の一部として、震災復興特別交付税、約8億円を受け取っていたのです。
今回は、その残金5千万円の返還が補正予算に組まれました。
そもそも、なぜ、被災地ではないあきる野市が8億ものお金を受け取ってしまったのか。
この交付金について審議された平成25年3月の議会の議事録を読んで驚きました。当時の臼井市長は、
「(この震災復興特別交付税を受け取ったからと言って、)震災瓦礫を受け入れるという考えは全くない」
「こういう補助金がつくられたのだから、それを便利に、こちらとしては使わしてもらおう」
と、議会で答弁しているのです。それに対して、議会は全会一致で可決……。

今回は残金を返還するという補正予算なので、ここで反対しても仕方のないのですが、
この機会に改めて市側の考えを問い質すことにしました。
「本来、受け取るべきお金ではなかったのではないか。震災から5年半、
なかなか復興の進まない被災地の現状を見て、今、どう思うか?」と質問しました。市側からは、
「場合によっては震災瓦礫を受け入れる考えもあったと思う」
「今後の災害に備えて、瓦礫を受け入れる態勢を整えておく意味もあった」
と、私から見れば言い訳にしかならない回答しか得られませんでした。

あきる野市と同じゴミ処理に関わる震災復興特別交付税は、総額で約400億円になり、
そのうち被災3県(福島、宮城、岩手)に交付された額は僅か1割。
9割が西日本を含む他県に交付されています。
ほんとうにひどいというか、情けない話です。
「被災地の復興のためのお金なのだから、我が市では受け取れません」 と断る自治体はなかったのでしょうか。

今日、この問題について質問したことで、一つ良かったと思えることがありました。
それは、当時、交付税をもらうことに賛成をした議員の一人が、
「本当は受け取るべきお金ではなかったと思う。賛成してしまったことを後悔している」 と発言したことです。
なかなか勇気の要る発言です。本当は、この言葉を行政からも聞きたかったのですが。

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