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+ + + あきる野市議会議員辻よし子の議員活動報告 + + +
2016.6.10
オリンピック・パラリンピック教育について辻よし子です。
2016年6月10日の本会議で、一般会計補正予算の審議がおこなわれました。
その中で疑問に思ったのは、「オリンピック・パラリンピック教育推進校事業」 です。
昨年度までは希望する学校だけでしたが、今年度から希望するしないにかかわらず、 市内全部の小中学校が指定されることになりました。
各校に東京都から30万円の予算が付きます。
先生は毎週1時間、オリンピック・パラリンピックに関わる授業を計画し、予算を組み、年度末には報告書と提出しなければなりません。 (*1)
市内の小学校の先生からは
「とにかく現場は忙し過ぎて、教師たちは疲れ切っている。 これ以上新しいことを増やさないで欲しい」
という声が届いています。
5月12日付の朝日新聞には 『教員悲鳴、忙しすぎる』 という記事が掲載されました。
教育大学が共同でおこなった教師1万人を対象にした調査によると、なんと95%の小学校教員が、
「授業の準備をする時間が足りない」 と回答しています。
95%という値は、いかに、今の日本の学校が異常かを示しています。
この調査結果をおこなった研究者は 「教育行政は、現場の実態を踏まえ、教員の声をもっと政策にいかすべきだ」 と述べています。
本日の議会では、以上のような実態を紹介し、あきる野市教育委員会としては、教員の多忙化の問題をどう認識しているのかと問いました。
しかし、担当部長の答弁は、「仕事をするということは尊いことだ」という精神論から始まり、 現場の切実さに寄り添おうとする姿勢は全く見られませんでした。
他の議員からも「ずいぶん高圧的な答弁だった」との声がもれるほど・・・。
一方で、この答弁に拍手を送る自民党議員もいました。
授業は、創造的な営みであり、先生は教育マシーンではありません。 先生にゆとりがなければ、豊かな教育は生まれません。
今回の補正予算は、採決の前日まで迷いました。 最初は、「いろいろ問題はあるけれど、反対するほどではないかな」と思っていたのですが、
"子どもたちにとって、今何が本当に必要なのか" を考えたとき、
「オリンピック・パラリンピック教育推進校事業」 にどうしても賛成することができず、
ただ一人、一般会計補正予算に反対しました。
(*1) 東京都教育委員会による 「東京都オリンピック・パラリンピック教育」 について:
ホームページ 東京都オリンピック・パラリンピック教育 https://www.o.p.edu.metro.tokyo.jp/about-education に、実施方針が掲載されています。
文書 「東京都オリンピック・パラリンピック教育」実施方針 (平成28年1月 東京都教育委員会) https://www.o.p.edu.metro.tokyo.jp/opedu/static/page/admin-school/pdf/20q1e202.pdf
に、2020年の東京大会までの5年間をかけた学校教育における取り組みが示されています。
この中に 「年間指導計画を作成し、年間35時間程度を目安とし、学校全体で組織的・計画的に実践する」 という記述があります。
また、 「東京都オリンピック・パラリンピック教育」実施方針の策定について(概要) https://www.o.p.edu.metro.tokyo.jp/opedu/static/page/admin-school/pdf/20q1e201.pdf
にも、「年間35時間程度を目安とし、全ての教育活動の様々な教育実践に関連付け、学校全体で組織的・計画的に展開」 とあります。
予算についても、 「東京都オリンピック・パラリンピック教育実施方針」の概要 https://www.o.p.edu.metro.tokyo.jp/opedu/static/page/open/news_pdf/news_20160531_1.pdf
に、「全校に30万円/校、重点校にはさらに20万円/校を補助」 と書かれています。
計画書や報告書の義務についてはまでは載っていませんが、補助金をもらうときの条件になっているのかと推察しています。
そして、あきる野市においては、
「毎週1時間、オリンピック・パラリンピックに関わる授業を計画し、予算を組み、年度末には報告する」
という方針なのかと、6月10日の議会で部長に質問し、「その通り」との答弁をもらっています。
希望校ではなく全校に課せられていることも、敢えて質問し、確認した上で教師への負担について指摘しました。
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