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2016.3.25
平成28年度 一般予算 反対討論

辻よし子です。
2016年3月25日のあきる野市議会本会議において行った反対討論の内容を以下に記載します。

(平成28年度 一般予算 反対討論)

議案第27号 平成28年度あきる野市一般会計予算について、反対の立場から意見を述べます。

第2次安倍政権の発足から3年が過ぎ、日本社会においては貧困と格差が拡大しています。
正規労働者は、3330万人から3307万人へと23万人減少し、一方で非正規労働者は1843万人から2015万人へと172万人も増加しています。
実質賃金は、2010年を100とすると、12年は99.2ポイントだったのが、2015年は94.6ポイントと4.6ポイントも減少しました。

一方、大企業の内部留保は、2012年と2014年を比べると10%も増え、過去最高になっています。
大企業の役員報酬が大幅に増える一方で、貯蓄ゼロ世帯はこの3年間で180万世帯、18%も増え、
ワーキングプアは約50万人、4.5%増えています。

あきる野市平成28年度の予算の大綱では、アベノミクスの成果で雇用・所得環境が改善されたように書かれていますが、
今述べたような数値や庶民の生活実感から考えれば、状況は悪化していると認識すべきです。
予算の大綱には、依然経済環境に厳しさがあると書かれており、市当局もアベノミクスに不安を抱いていることが読み取れます。

こうした状況の下で作成された平成28年度の一般予算は、厳しい財政状況の中で、
様々な工夫をして組まれた様子が、よく伝わってくる予算です。
また、多くの事業には、日ごろの職員のみなさんの努力が感じられ、頭が下がる思いがします。

しかし、主に次のような点において、本予算には問題があります。

1.
5年前の東日本大震災による福島原発事故は、原発推進政策の過ちを示しただけではなく、
経済至上主義の社会の在り方そのものを見直す、転換点であったはずです。
もはや、経済成長に夢や希望を求める時代ではなく、残された自然環境を守り、
持続可能な循環型社会を創りだすことが、大人の責任として問われています。
それは、あきる野市という一地方自治体においても変わりなく、むしろ、地方自治体だからこそ、
方向転換できることがあるはずです。

しかし、平成28年度の一般予算からは、そうした姿勢を読み取ることができず、
武蔵引田駅北口区画整理事業や、都道の建設に象徴されるように、相変わらず開発優先、
経済成長ありきで旧態依然の予算といえます。特に、区画整理事業については、
企業の撤退や縮小が相次ぎ、新たな企業誘致の見通しもない中、赤字財政を抱える自治体が
おこなうべき事業でないことは、明らかです。

過去の計画に縛られることなく、立ち止まって見直し、撤退すべきは撤退する勇気こそが
求められているのではないでしょうか。

2.
持続可能な循環型社会に向かうためには、大量生産・大量消費の在り方そのものを見直す必要があり、
それは、大型店舗やフランチャイズの進出によって経営難に陥っている個人商店の問題とも密接につながっています。

あきる野市においては、商店街の衰退に対して、残念ながら効果的な施策を打ち出せないでいます。
秋川地区の商業活動の拠点と位置付けたはずのあきる野ルピアでは、賃料の実質的値上げにより店舗が
次々と閉店に追い込まれ、いかにもさびれた雰囲気になってしまいました。
その空スペースに、子育て支援拠点として市の施設を作ることは、子育て世代をはじめとする市民の
要望に応える意味で良いことではありますが、一方で、商業活動の拠点としてのルピアはどうなっていくのか
というビジョンが明確に示されていません。店舗経営者との話し合いがきちんと行われてきたのかという疑問も残ります。

今後は、子育て支援拠点の開設がルピア全体の活性化につながるよう、店舗経営者との連携を
大事にしながら進めてもらいたいと思います。

3.
昨年10月に東京都が発表した平成26年度の人口動態統計年報によれば、一人の女性が一生の間に産む
子どもの平均数(特殊出生率)は、あきる野市の場合1.43人で、東京都の26市のうち最高です。
あきる野市は、それだけ子どもを産みやすい環境にあると言えるのかもしれません。

しかし、それに見合った公的支援が十分整っているとは言えません。
保育園の待機児童は、平成28年度は20名が見込まれ、希望する施設に入れない潜在的待機児童は59名にも達します。
また、学童クラブの待機児童は、136名にもなり、そのうち1,2年生が39名含まれます。
様々な理由はあるにせよ、予算措置を含めた施策の遅れと言わざるを得ません。

また、子どもの貧困問題について、今年度庁内に横断的組織を作り、現状の把握に当たる姿勢は評価できますが、
具体的な措置が予算化されていないのは残念です。見えにくい貧困の状況を把握するために市独自の調査をすることや、
スクールソーシャルワーカーの導入、就学援助の周知方法の工夫、貧困の連鎖を防ぐための学習支援事業など、
積極的な施策を早急に講じて欲しいと思います。

4.
予算特別委員会において、公民館運営審議会の設置を予算化すべきではないかとの意見が出されました。
それに対しては、社会教育委員会が対応するので必要ないとの答弁でした。しかし、すでに長年に渡り、
社会教育委員会は公運審の役割を果たせていません。また、社会教育委員会は現在、傍聴も認められておらず、
公運審の役割を担う組織としては不適格です。特に、昨年11月から公民館の利用を巡って、
行政の行き過ぎた行為が見られ、社会教育法で禁じられた「不当な統制的支配」に当たる可能性があります。
こうした状況の中、公運審もしくはそれに代わる新たな組織の設置を検討しようとさえしない姿勢は、
行政に対する市民の不審感をさらに招くことになるでしょう。

なぜなら、今回の公民館利用に対する制限が、「戦争法案」という言葉をきっかけに始まっているからです。

なお、公民館法においては、公民館が、特定の政党の利害に関する事業を行なうことを禁じているのであって、
公民館利用者が政治問題について学習し、その成果を発表することを禁じてはいないことを付け加えておきます。

以上の観点から、本予算には反対せざるを得ません。

これをもって、平成28年度一般会計予算の反対討論と致します。


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